残暑厳しい中、皆様いかがお過ごしでしょうか?
あおやぎ生花部にも、お彼岸らしい新鮮な花が入荷しています。
秋のお彼岸は、仏教だけでなく日本古来の信仰とも深く関わっています。
仏教では、秋分の日に太陽が真西へ沈むことから、西方浄土にいるご先祖様を偲び、供養する習慣が根付きました。
また、浄土宗や浄土真宗をはじめとする宗派では、阿弥陀如来の導きによって極楽浄土へ至ると信じられており、秋のお彼岸はその教えに基づく大切な期間です。
一方で、日本には太陽や自然を崇拝する「太陽信仰」、ご先祖様を家の守り神として敬う「祖霊信仰」など、仏教伝来以前からの民間信仰が存在していました。
こうした信仰と仏教が融合し、お彼岸という風習が根付いたのです。
秋は自然界が実りを終え、静かに冬を迎える準備を始める季節。
そうした自然の流れとともに、自分の命のルーツである先祖に感謝する…
それが秋彼岸に込められた本来の意味なのです。
生花部 林